手術

2焦点・3焦点眼内レンズから連続焦点眼内レンズへ

2020年3月31日で先進医療を用いた白内障手術は終了を致しました。

〜2焦点・3焦点眼内レンズから連続焦点眼内レンズへ〜

連続焦点眼内レンズとは
2021年に認可を受けた連続焦点眼内レンズは2焦点・3焦点多焦点眼内レンズにEDOF効果をを追加したレンズです。
近方と遠方に加えて中間距離にも焦点が合った多焦点眼内レンズです。中間距離にも焦点が合うため、パソコンの画面や、料理の手元、カーナビなどがさらに見やすくなりました。手元や遠くの見えかたは2焦点多焦点眼内レンズと同等です。

国内初承認の連続焦点眼内レンズ・シナジー

シナジーのパンフレットはこちらからダウンロードできます。

シナジーは手元は約40cm、中間距離は約60cmに焦点が合っています。EDOF効果で中間がよく見えております。それにより、いままでの2焦点3焦点の多焦点眼内レンズに比べて日常生活での見え方がさらに改善しました。2焦点3焦点から連続焦点となって最も改善した点はコンピューターを見る距離です。
近年は若い人だけでなく、高齢者の方もスマートフォンやパソコンを利用されている方も多いです。
連続焦点眼内レンズはそういったご要望に応えるために開発されています。
清瀬えのき眼科では昨年より、他施設より先行して、シナジーIOLを用いた白内障手術を多数行っております。

多焦点眼内レンズ(多焦点眼内レンズ・白内障手術)

老眼矯正白内障手術(多焦点眼内レンズ・白内障手術)

老眼[ 老視 ]とは
水晶体を厚くして近くにピントを合わせる能力が落ちている状態です。加齢により水晶体が堅くなり、調節機能が落ちてくると言われています。

チン氏帯が引っ張らて、水晶体が薄い状態(遠くを見る) チン氏帯が緩んで、水晶体が厚い状態(近くを見る

老眼矯正 白内障手術(多焦点眼内レンズ・白内障手術)について

当院の白内障手術は、極小切開で強角膜切開をしたあと、濁った白内障(水晶体)を超音波乳化吸引術で取り除いて、新しい眼内レンズを挿入します。

その際に入れる眼内レンズは水晶体の持っている調節機能はありませんので、基本的に焦点が一つになります。(単焦点レンズ)例えば焦点を遠くに合わせると、遠くは裸眼で見えますが、近くはメガネをかけて見る事になります。
人は50歳を超えてくると老眼は経験してはおりますが、やはり老眼鏡を常に持つのは面倒ですね。
手元が見えない不自由さはかなりストレスに感じます。
老眼鏡を常に持たないとスマホや本が読めません。
そこで老眼を矯正 乱視を矯正できる付加価値の付いた眼内レンズがでてきました。
それが多焦点眼内レンズ 乱視矯正眼内レンズです。

実は白内障手術というのは、老眼矯正や乱視矯正など屈折矯正手術を兼ねているのです。
濁った水晶体を取り出すだけでなく、高度な近視や遠視や乱視を矯正したり、さらに老視も矯正したりできるようになっています。
医療技術の進歩で患者様が快適な生活をおくれるように、眼内レンズが進歩してきたのです。(不正乱視は対象外です。)

老眼で携帯スマホや本が読めずに次第に字を読むことから遠ざかっていた患者様、近視が強くてメガネが分厚くなって困っていた患者様、乱視が強くてメガネでも目が見えないと諦めていた患者様、ご自身のライフスタイルにあわせてレンズを選択すれば、今まで諦めていたり困ってきたことを解消できる可能性があります。

これからの快適な生活の為に、費用対効果なども合わせて良く検討して下さい。

このHPを通じて患者様が快適な見え方になっていただける一助となりますと幸いです。

選定療養で行える老眼矯正白内障手術/多焦点眼内レンズのご案内

  • •選定療養で行える 老眼矯正 白内障手術(単焦点 白内障手術) について

    メリットとしましては多焦点眼内レンズでは、いろいろなレンズがありますが、近方中間遠方とある程度見えますので、メガネをかける頻度がかなり少なくなります。
    単焦点レンズでは 老眼矯正 白内障手術はできません。
    手元に合わせることで、近方は見ることができますが、遠方は常にメガネが必要となります。

    デメリットとしては暗い所で光を見たとき光の輪(ハロ)や散乱(グレア)があります。
    慣れるまで時間がかかることがあります。
    焦点が合った部分で比べると、コントラストが単焦点レンズに比べてやや劣ることがあります。
    (ワキシィビジョン)

  • Alcon社 AcrySof® IQ PanOptix® 

    最新の乱視矯正ができる3焦点眼内レンズ
    (遠方・中間・近方)である。

    遠方・中間・近方のバランスが良く、選定療養の中で評判の良い眼内レンズ。
    回折型である。近方がややみずらい。
    夜間のハロHaloやグレアGlareが比較的少ないといわれている。

  • Johnson & Johnson社 TECNIS® Symphony®

    乱視矯正ができる2焦点眼内レンズ
    (遠方・やや遠く・中間)と
    乱視矯正ができる2焦点眼内レンズ
    (やや遠く・中間・近方)がある。

    中間のコントラストが良くて見やすく、選定療養の中で評判の良い眼内レンズ。
    回折型とEDOF型の両方を合わせたデザインをしている。
    夜間のハロHaloやグレアGlareが比較的少ないといわれている。
    コントラスト感度がほどほど良く満足度が高い。

  • Johnson & Johnson社 TECNIS® Multifocal®

    乱視矯正ができない2焦点眼内レンズ
    (遠方と近方・または・遠方と中間)がある。
    色彩豊かであるがコントラスト感度が低い。
    暗い所で光を見たとき光の輪Halo・光の散乱Glareが多い。
    以前は選定療養の中で最も使用されていた眼内レンズ。

  • Alcon社 AcrySof® IQ ReSTOR®

    アポタイズ回折型2焦点レンズ。
    Yellowが濃い為、色彩感覚の違和感や見づらいと感じることがある。
    近方は見づらいが、乱視矯正レンズもある。

  • Alcon社 AcrySof® IQ ACTIVE FOCUS®

    乱視矯正ができる2焦点眼内レンズ。
    色彩感覚は良いが、暗いところで光を見たときの光の輪や散乱が少ない。
    近方が非常に見づらい。コントラストが良い。

自由診療で行える老眼矯正白内障手術/多焦点眼内レンズのご案内

  • •自由診療で行う 老眼矯正 白内障手術(プレミアム 多焦点眼内レンズ)について

    基本的には選定療養で行われる老眼矯正 白内障手術/多焦点眼内レンズのメリットデメリットと同じです。
    ただいろいろな特性を持った多焦点眼内レンズが世界には存在します。
    皆様のライフスタイルにあった多焦点レンズがある可能性があります。
    皆様のご意見を参考にして、もっとも適している眼内レンズをご案内致しますのでいつでもご相談下さい。

  • PhysIOL社 FINEVISION NON-TORIC® TORIC®
    乱視矯正ができる3焦点眼内レンズ
    (遠方・中間・近方)である。
    3焦点の基準レンズ。他のレンズよりどちらかといえば近方が見やすい。
    やや近方がよい、・遠方・中間・近方のバランスが良い。色彩豊かで、コントラスト感度がほどほど良く満足度が高い。
    夜間のハロやグレアが比較的少ない。

  • Oculentis社 LENTIS Mplus X®
    分節屈折型眼内レンズ。
    乱視矯正できる 2焦点眼内レンズ(・遠方・近方)と
    乱視矯正できる 2焦点眼内レンズ(・遠方・中間)がある。
    だが、遠方の見え方の質が良い。
    回折型に比べると、暗所での光の滲みが少ない。
    乱視矯正もオーダーメイド制作での対応が可能です。

  • VSY Biotechnology社 Acriva Trinova®
    乱視矯正ができる3焦点眼内レンズ(遠方 中間 近方)である。
    多焦点のデザインは累進焦点拡張型レンズである。
    近方が見づらいが、遠方・中間のバランスが良い。
    色彩豊かで、コントラスト感度がほどほど良く満足度が高い。
    夜間のハロやグレアが少ないといわれている。

  • Rayne社 Ray One Trifocal®
    乱視矯正ができる3焦点眼内レンズ(・遠方・中間・近方)である。
    他のレンズよりどちらかといえば近方が見やすい。
    やや近方がよい、遠方 中間 近方 のバランスが良い。
    色彩豊かで、コントラスト感度がほどほど良く満足度が高い。
    夜間のハロやグレアが強いといわれている。

  • SIFI社  MiniWELL Ready®
    乱視矯正ができる3焦点眼内レンズ(・遠方・やや遠方・中間・やや近方)である。
    多焦点のデザインは累進焦点拡張型レンズである。

    色彩豊かで、さらにコントラスト感度が良く満足度が高い。
    近方が見づらいがその他はみやすい。
    夜間のハログレアが理論上ないので夜間の車の運転に適するレンズである。

治療について

多焦点眼内レンズZMB00-画像

老眼について

普段、私達は、水晶体を厚くしたり薄くしたりしてピントを合わせています。
30歳を過ぎると、徐々に水晶体が硬くなってきて、調節力が落ちてきます。40歳前後になると、「近くの細かい字が見にくい」「夕方になると見にくい、目が疲れる」「近業作業をしていて、急に遠くに視線をうつすと、ピントが合うまで時間がかかる」などの症状が出てきます。この、加齢による調節機能の低下を老眼(老視)と言います。

老眼は近視・遠視・乱視などの屈折異常ではなく老化現象ですから、誰にでも必ず起こってくる現象です。今までは、老眼になると「老化現象だから仕方がない。近用眼鏡をかけましょう。」と根本的な治療がありませんでした。
最近では白内障の手術の際に、老眼治療も同時に行うことができるようになっています。先進医療 多焦点眼内レンズでの老眼治療が厚生省に認可され、保険診療ではありませんが、老眼治療も受けることができるようになりました。これは、老眼で困っていた患者様には画期的な進歩であると思います。

さらにこの先進医療 多焦点眼内レンズは、自由診療となりますが医療保険で先進医療特約をかけられている患者様は、ほとんどの場合医療保険先進特約による治療を受けることができる可能性があります。保険会社に『 契約で先進医療特約をつけているか 』を問い合わせをして頂くと良いと思われます。

その他にプレミアム 乱視矯正 多焦点眼内レンズは、すべて自由診療となりますが世界で最も高付加価値な新しい眼内レンズであるといえます。
それぞれのレンズを下にまとめて説明致します。

眼内レンズについて

単焦点眼内レンズ
国内承認 保険診療 先進医療適応外

単焦点レンズは基本的に1か所にピントがあいます。「遠く」「中間」「近く」のどの距離が見やすい眼内レンズにするのかを選びます。ピントがあう距離は鮮明でくっきりしますが、ただその距離以外はメガネが必要となります。


先進 多焦点眼内レンズ(2焦点)
国内承認 手術自由診療/診察保険診療 先進医療適応

先進多焦点レンズは、「遠くと近く」または「遠くと中間」というように、2か所にピントがあいやすい眼内レンズです。ただし、暗いところで細かい文字が少し見づらかったり、見え方に慣れるまでに時間がかかったりすることがあります。ただ、単焦点眼内レンズよりメガネをかける頻度は減って、裸眼で生活ができる時間が長くなります。当院は厚生労働省の 先進医療認定施設ですので、手術前後の診療は保険診療が可能です。さらに生命保険で医療保険の先進医療特約に加入されている場合は、先進医療特約で全額が給付されることが多いです。保険会社に先進医療特約の加入をご確認される事をおすすめ致します。高付加価値な眼内レンズですが、高価であることが最もデメリットです。

プレミアム 乱視矯正 多焦点眼内レンズ(3焦点)
国内未承認 自由診療 先進医療適応外 

特殊 乱視矯正 多焦点眼内レンズは近距離と遠距離に加えて、中間距離にも焦点が合いやすいレンズが開発されています中間距離も他のレンズよりも見やすいレンズであり、どの距離もある程度見えることを希望される患者様に適しています。
 さらに多焦点希望のある乱視の強い患者様に対して、乱視矯正 多焦点眼内レンズも開発されています。非常に先進性のある高付加価値な眼内レンズと言えます。デメリットとしましては先進医療の恩恵を受けることができず、しばらくの期間手術も眼内レンズも診察も自由診療となります。

※ 多焦点眼内レンズ(先進/プレミアム)は慣れるのに時間がかかる場合があります。
※ 多焦点眼内レンズ(先進/プレミアム)は暗いところで光がにじんでみえることがあります。
※ 夜間に車の運転を長時間される方や細かな作業を長時間行う職業の方には適さない場合があります。
※ 手術中の所見で、プレミアムレンズが入らず普通の単焦点眼内レンズが入る可能性があります。
※ 乱視矯正眼内レンズは乱視を軽減しますが、すべての乱視の完全矯正ができるわけではありません。